稲の生育状況
新潟県下越地区の普及指導センターが発表した生育調査結果によると、
品種:コシヒカリ
- 葉齢 5.0葉 [指標比 +0.2葉]
- 草丈 24㎝ [指標比 +104%]
- 茎数 84本/㎡(坪当たりの場合は、×3.3) [指標比 +92%]
という結果でした。(2024年5月31日現在)
高温と多照により、生育は良好に進んでいるようです。
栽培管理が後手に回らないように注意しましょう。
6月にやるべき栽培管理
「中干し」と「溝切り」
「中干し」「溝切り」の目的
● 土中にたまった”根腐れ”のもととなる有害なガス(ワキ)を抜いて、酸素を補給してやることで、根を活性化させます
● 直下方向への根の伸長を促進します
(※ 稲は生育の時期によって伸びる根の角度が違います。この時期に深い根を張らせることが大切です。)
● 過剰な生育を抑え、米の品質の低下を回避します
● 下位節間の伸長が抑えられ、倒伏しにくくなります
● 土壌を固くすることで、田面の水はけが良くなります。また秋のコンバイン作業がしやすくなります(これは人間側の利点)
● 溝切りをすることで、かん水も排水もしやすくなります
「中干し」と「溝切り」はいつやれば良い?
「中干し」で注意すること
中干しは「完全落水」とは違います。
土質にもよりますが、中干しの程度が強すぎると、大きなヒビができて根を切ってしまったり、水持ちが悪くなったりしてしまいます。
小ヒビが入って足跡が残るような湿り気を目指しましょう。
中干しをしたからと言って、強く干しすぎない限りは生育(分けつ)が止まる心配はありません。
中干し後は適度な湿り気を残すために、乾き過ぎそうになったら水を入れて2~3日後には落水する「間断かん水」管理をします。
稲の出来方によって肥料の種類や施肥量が異なってきますので、まずは稲の状態を見極めましょう。
(診断と対策は別の記事として作成します)
調節肥を施肥する際には、5㎝くらいの水を張って施肥、その後は自然落水させます。
(※ 水持ちが良すぎる田んぼでは、3日後には落水してください)
6月はやるべき作業が多く、稲にとっては「栄養生長」から「生殖生長」に切り替わる大事な時期です。
米の収量や品質に大きく関わってきますので、大変でしょうが体に気を付けながら頑張りましょう!