【稲作】7月の田んぼの管理について - 有限会社 百津屋商店

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【稲作】7月の田んぼの管理について

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7月は新潟の稲作にとって収量や品質を左右するとても大切な時期です。
この記事では、稲が生育転換を迎え幼穂を作り出すこの時期における施肥管理、水管理、病害虫防除などの管理ポイントを解説していきます。

2024年(令和6年)の田んぼの状況

新潟県では、田植え後からの高温が続き、コシヒカリでは平年の目安に比べ

  • 草丈:長い
  • 茎数:やや多い
  • 葉齢の進み:やや早い

となっています。
葉色がずっと濃いままでしたが、7月に入ってようやく褪め始めているようです。
コシヒカリ以外の品種でもおおよそ同じ状況のようです。

穂肥の検討

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穂肥は、穂の大きさ・粒の充実具合にかかわる大切な肥料です。
百津屋商店では「穂肥」の施用を推進しています。
とはいえ、タイミングや量を間違えると、みなさんがもっとも危惧しているであろう「倒伏」の危険性が高まったりします。
葉色、草丈、品種の特性などを加味して、幼穂の長さから出穂の何日前かを見極めて穂肥をやる回数・日にち・肥料の種類・施肥量を判断しましょう。
緩効性肥料(一発肥料)を使っている場合でも、最近のような平均気温が高く推移する年には早めに肥料切れが生じる可能性があります。稲の状態に合わせて穂肥の検討をしてください。

穂肥の紹介

7月の田んぼの水管理

溝切り (6)

中干しが終わった後は、土壌に水分が十分に含まれている状態(飽水状態)を保つのが理想的です。
これは、”常に水を張っておくのではない”ことに注意してください。
田面が出ていて、足跡に水がたまるような状態を想像してください。
水管理としては、落水状態で、土が乾いてきたら潅水を行う「間断潅水」を実行しましょう。
ただし、出穂の直前から穂揃いまでは、稲の吸水が最も盛んな時期ですので、たっぷりと水を張っておくようにしてください。そして、2~3日ごとに入れ替えをしてください。

水を入れる時の盲点

田んぼに水を入れる時、みなさんは「水温」を測ったことがありますか?
真昼間に”暑くなってきたから水を入れてやろう”と思って田んぼに水を入れ、その後、稲が枯れ始めたという事例があります。
原因は「温度差による根の切断」です。
アツアツの鉄板に冷水をかけると、鉄板が変形しますよね。土の中でも同じような、温度差による収縮が起こって大切な根が切れてしまうのです。
田んぼに水を入れるときには、地温と水温の温度差を考えて地温が下がっているタイミング、早朝や夕方に行うようにしましょう。

病害虫の防除

病害虫による被害は米の収量や品質に甚大な影響を及ぼします。
令和6年度新潟県病害虫発生予察情報によると

  • 葉いもち:並
  • 紋枯病:並
  • 稲こうじ病:並
  • ニカメイチュウ:並
  • 斑点米カメムシ類:並~やや多
  • セジロウンカ:やや多
  • ツマグロヨコバイ:並

となっています。
上記はあくまでも平均値からの予察です。地域や周りの環境によって発生は左右されます。
防除によって被害を出さないことが何より大切です。

環境的防除

病害虫が発生しやすい環境は、草むらなどの密集状態です。
病原菌には繁殖しやすい環境となり、害虫には潜伏しやすい中継基地となります。
そういった場所を減らすために、地域全体で草刈りをしましょう。
自分のところだけをやっても、隣のあぜが草だらけだと、そこから病害虫が発生しやすくなります。
また、いまだに補植用の苗を置いてある場合は、速やかに撤去してください。

↑田植えで余った苗を放置していないでしょうか?速やかに撤去しましょう。

薬剤的防除

環境を整備しても、病害虫はどこから飛んでくるかわかりません。
自分の田んぼの稲を守るためには、適期の薬剤防除が効果的です。
共同防除は自分の田んぼの適期にやって来るとは限りません。
共同防除は補助的にとらえ、特に毎年被害がでるような常発田では適期の個人防除を行いましょう。

おすすめ薬剤の紹介

病気

  • モンガリット粒剤
  • フジワン粒剤
  • オリゼメート粒剤

害虫

  • キラップ粒剤
  • トレボン粉剤
  • アルバリン粒剤

複合

  • ブラシントレボン粉剤
  • フジワンラップ粒剤

上記の薬剤はAmazonでも購入できるようです。ご参考にされてください。
モンガリット粒剤 1Kg 3Kg
フジワン粒剤
オリゼメート粒剤
キラップ粒剤
トレボン粉剤
アルバリン粒剤
ブラシントレボン粉剤
フジワンラップ粒剤

薬剤によって効果を発揮するまでの期間が違いますので、説明をよく読み、散布時期を決めてください。

稲は生育後半に入り、重要な時期になっています。
適切な管理を行うことで良質な米を育てましょう。
2024年も昨年と同様に暑い夏になる見込みです。どうか体に気を付けて稲作に取り組んでください。

百津屋代表

百津屋商店 代表:和田 一男

新潟県で50年。
教科書に載っていないようなコツでサポートいたします!
お気軽にお問い合わせください!!
   

著者情報

和田 浩一
       

和田 浩一

       

2005年に入社し、施肥技術指導員、一般毒劇物取扱者の資格を取得。
お客様の田んぼや畑でのお悩みを聞き取り、わかりやすい指導を心がけています。 ホームページにて農家の皆さんのお役に立てる情報記事を発信中。

趣味で事務所に展示しているメダカ・熱帯魚水槽にはお客様から「癒される」とお褒めいただいています。

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