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【稲作】調節肥の選び方

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新潟県下越地域の5月初旬植えの”コシヒカリ”は調節肥の時期を迎えています。(2019/06/26現在)

以前の記事でも触れましたように、調節肥は稲の出来具合によって肥料を選ばなければいけません。

そこで、稲の症状に合わせた調節肥を紹介していきます。

稲の茎数不足、葉色が薄い稲

稲の目標茎数に届かない。または葉色が薄くなっている稲には、

「カスタム」がおすすめです。

カスタムに配合されているリン酸(P)とカリ(K)の働きによって生育状態を高めてくれます。

”肥切れ”状態でなければ、チッソ肥料を施肥することなく問題が解決できるでしょう。

肥切れの稲

稲が”肥切れ”を起こしているかの判断は、

葉先を束ねて握り、株元にあててみてください。

葉先の色と比較して株元の色が非常に薄いようなら”肥切れ”の可能性が高いです。(写真の稲はまだ肥切れしていません)

そんな稲には、

「マキシム」がおすすめです。

窒素成分は5%、有機質を含んだやわらかく効く肥料です。

極端に葉色を出さずに穂肥までつないでくれます。

出来すぎの稲

葉色が濃く、葉が垂れている状態の稲には、

マグホス(※40~60㎏/反当)がおすすめです。

非常に吸収効率の良いリン酸の効果でチッソの消化分解を促進してくれます。

倒伏の心配がある稲にはしっかりと施肥しましょう。

※ 施肥量にご注意ください

生育良好な稲

茎数・葉色・草丈・茎の太さなど、問題なく生育が良好な稲には、

マグホス30~40㎏/反当)がおすすめです。

健康状態を維持できるようにさらにからだを丈夫に、根を深く張れるように助けてくれます。

すべての稲に

綜合ミネラル宝素(20㎏/反当)がおすすめです。

施肥時期は出穂の30日前(幼穂形成期)です。

豊富なケイ酸と微量要素を含んでおり、葉や茎を丈夫にしてくれます。

また発根を促進して、最後まで生きる根を張らせます。

以上で紹介したとおり、ご自身の稲の状態に合わせた施肥管理をしてください。

止め葉の立った健康な姿を目指し、積極的な穂肥を施肥できる状態にもっていきましょう!

   

著者情報

和田 浩一
       

和田 浩一

       

2005年に入社し、施肥技術指導員、一般毒劇物取扱者の資格を取得。
お客様の田んぼや畑でのお悩みを聞き取り、わかりやすい指導を心がけています。 ホームページにて農家の皆さんのお役に立てる情報記事を発信中。

趣味で事務所に展示しているメダカ・熱帯魚水槽にはお客様から「癒される」とお褒めいただいています。

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