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【稲作】2020年 症例から学ぶ苗つくり

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今年も様々な苗がありました

稲作農家の皆さん、育苗は順調でしょうか?

早い時期に種まきをした方はそろそろ田植えの準備が始まっていることでしょう。

農家さんの育苗ハウスを見て回ると、指導のし甲斐のある苗がチラホラと見て取れます。

何となく、「今年は失敗しちゃったなー」「植えてしまえば何とかなるでしょう」などと言っていては同じ失敗を繰り返してしまいます。

大切なのは、その原因を理解して今後に活かしていく事です。

症例 その1

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出芽が不揃いで、出芽したものも何だかヒョロヒョロとして黄ばんでいます。(ついでに鳥にもやられてます)

これは発芽時の過湿と高温が原因の「ムレ苗」だと思われます。

解 説

発芽に必要な要素として「水」「酸素」「温度」があるのですが、そのバランスが悪いとうまく発芽ができません。この場合は過剰な水分と高温で”サウナ状態”の土の中で障害が発生したようです。こうなってしまうと最悪の場合このまま枯れてしまいます。

発芽して1葉が展開するまでが苗にとっては一番デリケートな時期です。播種時の灌水量や苗箱内の温度に十分気を付けましょう。

症例 その2

徒長苗 (30)徒長苗 (25)

一目瞭然の「徒長苗」です。2葉目にして草丈は19㎝を超えています。触った感じも柔らかく、フワフワとなびいています。

こうなってしまうと通風・通光の環境も悪くなり、苗の質はどんどん低下していきます。

解 説

原因は、ハウス内の温度管理です。1葉の位置からも判断できるように、出芽当初からハウス内を高めの温度に保っていたようです。

稚苗の理想の苗姿は、腰の低い「ずんぐり苗」で、田植え時の草丈は約13㎝としています。そのための育苗管理は「いかに伸ばさないか」を目指すこととなります。温度が高い環境では苗はどんどん伸びていってしまうので、こまめな換気による温度管理が重要です。

とはいえ仕事などで常にハウスの近くにいることができない方が多いでしょう。そうした場合は”天気予報”などの情報を見ながら、気温が上がる、もしくは晴天になる日には通風口を大きく開けておくことをおすすめします。

要はよほどの低温(10℃以下)にならない限りは温度が上がりすぎないような対策を優先するということです。

風が強い時は、風上側はあまり開けずに風下側で調節しましょう。

また、1.5葉期に「(細粒)マグホス」を施肥すると徒長防止に有効です。

症例 その3

葉の黄化 (5)葉の黄化 (7)

葉が黄色く、根もほとんど伸びていません。

これは生育初期の「高温障害」による生理障害だと思われます。

解 説

”暖かいほど生育に良い”と勘違いされている方が結構いらっしゃいます。

被覆資材の”シルバーポリ”は、温度を上げて発芽を促進させるためのものであり、芽が出そろったら速やかに除去するべきです。育苗機を使用した場合は、シルバーポリは必要ありません。

「まだ外は寒いし」「もう少し伸ばしたいから」と、シルバーポリを長期間かけ続けている方が多数いらっしゃいます。播種後1週間ほどハウスも閉めきって全く見に行っていない、という方もいました。

閉めきった空間は冬でも日が射しこめば暑いくらいになります。ポリの中はさらに高温になっています。(手を入れてみるとビックリしますよ)

稲は35℃を超えてくると生育が止まり、障害を起こし始めます。”発芽不良”や”葉焼け”、”発根不良”によって水分や肥料が吸えない状態などの症状が現れます。

可愛がっているつもりが正反対の結果につながった事例ですね。生育段階に合わせた温度調節が必要です。

症例 その4

ばか苗病 (9)ばか苗病 (2)

正常な苗に比べて極端に徒長している苗があります。これは「ばか苗病」です。

解 説

ばか苗病は感染した種籾が原因で発生します。そして高温・高湿・高密度といった条件で発病を促進します。また、育苗中ではなく本田に出てから発病することもあります。この病気の菌糸は伝染するため、放っておくと大変なことになります。

対策としては、

  • 「塩水選」で健全な種子を選抜する
  • 「種子消毒」を正しく実施する

といったことに気を付けてください。

もう一つ気を付けなければならないのは”処分の仕方”です。

ばか苗病 (5)ばか苗病 (6)

ばか苗病にかかった苗は根が非常に短く、簡単に抜き取ることができます。が、抜き取った苗を適当に投げ捨てたりしないで下さい。

先に述べたとおり、ばか苗病は伝染します。必ず焼却やごみ袋に入れるなど、適切な処分をしてください。これは本田でも同じです。見つけ次第抜き取って処分しましょう。

育苗で気を付けること まとめ

良苗011(細粒)ミネラル宝素 (2)

今回は4つの症例を解説しましたが、注意するべき点、つまり健苗育成に大切なことはほぼ共通しています。

「温度管理」「水管理」。言ってしまえばこれに尽きるのだと思います。

簡単なようですがやってみると難しい。だから毎年多くの”失敗”を見かけるのです。

それは生育段階別の目的と最適な加減がウヤムヤになっているからだと思います。要点を押さえながら管理していれば心配事はグンと減っていく事でしょう。

温度管理においては、出芽期から各葉齢に合わせた適温があること、忘れがちなのが”夜温”の管理です。

水管理においては、天候や生育環境に合わせて適量を与えること。基本的には夕方に土の表面が軽く乾く程度に朝の灌水を行うことです。
※ プール育苗では、水平をきちんと合わせること。水面の温度変化をモロに喰らわないために水位(箱上1㎝程度)に注意して、足し水は水温の低い時間に行うこと。

ペーハーテスター

ちなみに皆さんは自分が使っている育苗培土の”ペーハー”や”水持ちの具合”は知っていますか?

各メーカーで原料や調整の仕方が違います。ものによっては調整にムラがあったり粘土のような土だったり、それが原因で苗に障害が出やすくなってしまうことがあります。一度確認してみることをおススメします。

(細粒)マグホス

「(細粒)マグホス」「(細粒)ミネラル宝素」の施用は、苗を丈夫にして徒長を抑え、根張りを良くすることができるので、調子を崩しそうな苗だけでなく、もとより健康な苗に対しても非常に有効です。

健苗育成の基本を身につけて失敗のリスクを減らしていきましょう。

百津屋代表
新潟県で40年。
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