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展着剤の種類や正しい使い方

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先日ちょっとした農薬研修会に参加してきました。

各メーカーさんから新商品の紹介や農薬の使い方の説明をしていただいたのですが、展着剤についての話に興味を持ちました。

展着剤にも様々な種類があります。また、その使い方も意外と適当にやっている農家さんもいるなと感じました。

そこで今回は展着剤についてザッックリとお話しします。

展着剤とは

植物や害虫の体表にはワックス層や毛などがあり、水をはじきやすくなっています。そのため、薬液を散布しても十分にくっつかなかったり均一に広がりづらい傾向があります。そういった状況を改善するために使うのが展着剤です。

展着剤の有効成分は「界面活性剤」です。

界面活性剤には湿潤、吸湿、浸透、可溶化、乳化、分散、吸着、被膜形成など様々な作用を持つものがあります。

植物・害虫にも濡れやすさに差がありますので、濡れにくいものには展着剤の使用をおすすめします。

【植物の濡れやすさを示す表】

葉の濡れやすさ作物例
濡れにくい稲、麦類、大豆、ネギ類、キャベツ、サトイモなど
中程度の濡れトマト、ナス、イチゴ、メロン、ジャガイモなど
濡れやすいキュウリ、トウモロコシ、モモ、インゲンなど

展着剤の種類

展着剤は大きく分けて3種類あります。

種類特徴
一 般
展着剤
最も種類が多く、一般的に使われる展着剤
付着する力、広がる力を強化する
機能性
展着剤
一般的な効果に加えて、防除対象の内部まで浸透させる効果を持っている
※防除効果が高くなるが薬剤によっては薬害が出やすくなるため、使えるか確認しましょう
固着性
展着剤
付着性に加えて、薬液を表面に固着させて残効性や耐雨性を高める

展着剤の正しい使い方

展着剤に限ったことではないのですが、混合液を作る時には薬剤を投入する正しい順番があり、それを守らないと十分な効果が発揮されないことがあります。

水に溶けやすい順番に投入していくのが基本となり、以下のような順番になります。

  1. 泡の立ちにくい展着剤
  2. 液剤
  3. 乳剤
  4. 水溶剤
  5. フロアブル剤
  6. 顆粒水和剤
  7. 水和剤
  8. 泡の立ちやすい展着剤

使用例)
展着剤と水和剤と乳剤の混合液を作る場合

  1. 容器に必要量の半分くらいの水を入れる
  2. (注水と撹拌をしながら)”泡の立ちにくい展着剤”を入れる
  3. ”乳剤”を入れる
  4. ”水和剤”を入れる
  5. 規定の水量に調整する撹拌01

正しい順番を守ってムダなく効果の高い防除をしましょう!

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