今年(2022)も進んでいます
7月も10日を過ぎ、穂肥診断の時期となりました。
穂肥の診断材料になる「幼穂」が出来始めてから1回目の穂肥のタイミングを見計らうまではあまり時間がなく、その間にお客様の田んぼに行って穂肥診断をしなくてはなりません。
1週間程度で平地から山間、遠くは魚沼まで稲の状態を一気に見て回りました。
診断をして感じたのは「稲の生育が早く進んでいる」ということです。
去年(2021)もそうだったのですが、今年はさらに早く出穂しそうです。(早いところは8月1日の出穂予想)
原因として考えられるのが、雨の日が少なく、早い時期から高温が続いたことだと思われます。
元肥が少なめだったり地力が低い田んぼでは、暑さで稲が消耗した分余計に出穂が進んでいます。
穂肥を施肥しよう
先に述べたとおり、稲は消耗しています。
稲が体力不足になると、籾の充実が不足になり「痩せた米」になってしまいます。また、高温障害を受けやすくなって「乳白米」の原因になってしまいます。
この先も高温で推移していくようなら、最低1回は穂肥を施肥したほうが良さそうです。
穂肥には「コーボしき島9号」がおすすめです。すぐに効いて食味の向上もねらえます。
とはいえ、どの田んぼでも穂肥(チッソ)を施肥できるわけではありません。
一発(コーティング)肥料を使っている場合は、まだこれからチッソが効いてくるかもしれません。鶏糞や堆肥を大量に施肥している田んぼもそうです。
倒伏の危険性のある田んぼでは、1回目の穂肥は見送ったり、チッソの消化を促進する「マグホス」の施肥がおすすめです。
複合的な判断で穂肥の計画をしましょう。
(番外)葉の色は近くで良く見て
お客様から穂肥の相談をされる時に「葉色がすごくさめて、黄色っぽくなってきた」と言われることがあります。
圃場に向かっていくと、なるほど言われたように見えます。
ですが、圃場に入って葉を手に取って観察すると、まだまだ葉色は緑が残っています。
原因は「葉先の傷み」です。
風に吹かれてなびいた葉先がこすれ、そこだけが黄色く傷んでしまうのです。
上から眺めるだけだとどうしても葉先の色しか見えません。
そこで葉色を判断すると、間違った穂肥の施肥になってしまいかねません。
周りが色の濃い早生品種などの田んぼだと、「コントラスト」で自分の田んぼの色が余計に薄く見えることもあります。
いずれにせよ、的確な判断をするために自分の稲を近くで良く見るようにしましょう。
百津屋商店 代表:和田 一男
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