肥料焼けとは
肥料の不適切な施用によって植物の根や葉が傷んでしまう現象です。
種子の場合は発芽不良が起こりやすくなります。
肥料焼けは農業における重要な問題の一つです。
肥料焼けの原因
肥料焼けは主に、肥料の過剰施用によって引き起こされます。
肥料を一度に大量に施用してしまうと、土中では肥料成分が高濃度になります。
水分は浸透圧の原理で濃度が薄い方から濃い方へ移動するため、植物は水分を吸収できず逆に水分を奪われていきます。
その結果、植物は脱水状態になってしまうことで根が傷み、葉がしおれ重度の場合は焼けたように枯れてしまいます。
また、肥料の不均一な施用も肥料焼けの原因となり得ます。
初心者が陥りやすい罠:肥料焼けの原因
多くの稲作初心者が、「肥料は多ければ多いほど良い」と誤解します。
これが肥料焼けの主な原因です。
また、肥料が根に直接触れることも原因となるので注意が必要です。
適切な肥料の量と種類を理解することが、この罠を避ける第一歩です。
肥料焼けの主な症状
- 葉の先端や縁が枯れる
- 葉全体が黄色や茶色に変色する
- 葉が丸まってしまう
- 生長が止まる
病気や乾燥被害と似た症状もありますので、原因をしっかり見極めましょう。
肥料焼けが発生した時の対処方
施肥後、肥料焼けが発生した場合は、土中の養分濃度を速やかに薄めることが必要です。
灌水して洗い流したり、土をかき混ぜて肥料を分散するなどして土中の養分濃度を薄めましょう。
肥料焼けを防ぐ方法
- 肥料の説明をよく読んで、作物に適切な量を与える
- 元肥は、偏りなく均一に散布する
- 移植・追肥時は、根の真下や真上を避け、根が伸びる先に施用する
- 追肥は様子を見ながら行う
肥料焼けは、適切な対策をすることで防ぐことができます。
植物の様子をよく観察し、肥料を適切に使用することで、健康な植物を育てましょう。
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