HOME > トピック > トピック 米作りの関連記事 【稲作】出穂水について 更新日:2024年7月30日 新潟県下越地区では”コシヒカリ”の穂が出始めてきました。この時期に大切な水管理、「出穂水」といわれるものについてお話します。 出穂水とは? 稲は出穂から開花、受粉をするまでが最も水を必要とします。この時期に入れておく水のことを「出穂水」または「花水」といわれています。稲作をしている方には当たり前かもしれませんが、稲も花をつけ受粉するんですよ。つまり、受粉がうまくいかないとお米はできないのです。空気中の湿度が高いほど、受粉はうまくいきます。稲への水分補給と空気中の湿度を上げるために「出穂水(花水)」は必要不可欠なのです。 いつごろ入れるの? 穂が見え始めるのが「出穂始期」全体の50%の穂が出るころが「出穂期」ほぼ全体の穂が出たら「穂揃い期」と呼ばれます。 出穂水は、穂が出そうになったら入れ始め、穂揃い期まで水を絶やさないようにしておきます。この時期は基本的に気温が高いため、浅水程度ではすぐに”お湯”状態になってしまいますので、タップリと水を張っておくようにしましょう。また、2~3日に一度は水の入れ替えをした方が良いです。 水を入れる時の注意(夏編) 出穂水に限ったことではありませんが、田んぼに水を入れる際に注意しなければいけないことがあります。それは、田んぼと用水の「温度差」です。 例えば、バーベキューなどで熱々になった鉄板に冷たい水をかけると反り返ってしまいますよね?急激な温度差によって収縮、変形してしまう現象です。 田んぼでも同じことが起こります。稲の根が切れてしまい、最悪の場合すべて枯れてしまいます。日中、あまりにも暑くて「稲がかわいそう」と思い、すぐに水を入れてあげたら翌日にはどんどん元気が無くなり、そのまま枯れてしまった。ということが実際にありました。 水を入れるなら、地温と水温の差が小さい時間帯、夜や朝方が良いでしょう。できればそれぞれの温度を測ってほしいです。 稲を生かすために これからの水管理は米の収量や品質(等級)に大きく関わってきます。刈取作業を優先しすぎて落水時期を早めすぎると、登熟歩合などが低下する原因になってしまいます。出穂水(花水)の後もできるだけ間断かん水を続けてあげられると良いでしょう。 著者情報 和田 浩一 2005年に入社し、施肥技術指導員、一般毒劇物取扱者の資格を取得。 お客様の田んぼや畑でのお悩みを聞き取り、わかりやすい指導を心がけています。 ホームページにて農家の皆さんのお役に立てる情報記事を発信中。 趣味で事務所に展示しているメダカ・熱帯魚水槽にはお客様から「癒される」とお褒めいただいています。 この記事を見た人がよく見る記事 【稲作】令和6年の稲作を振り返る 【畑作】畑の害虫の防除 【マグホス】 リン酸・苦土で作物を丈夫で美味しく|肥料成分・効果・使い方 【稲作】7月の田んぼの管理について 「フミン酸(ふみんさん)」の意味 「く溶性」の意味 キーワードから記事を探す アークエース(1) アスパラガス(3) アファーム乳剤(1) アルバリン粒剤(1) インゲン(4) ウィードコア粒剤(1) エダマメ(9) オクラ(4) カスタム(4) カソロン(1) カブ(6) カボチャ(5) カルミタス(2) キュウリ(12) グランクロスジャンボ(2) クリアホープ(1) コーボしき島9号(26) ゴーヤ(3) サイトメニュー(3) サツマイモ(3) サトイモ(3) しき島特1号(1) ジャガイモ(19) ショウガ(3) スイカ(4) スラゴ(1) セルホス(18) ダイアジノン(1) ダイコン(15) タキアーゼS(15) タマネギ(19) トドメMF(1) トマト(12) トレボン乳剤(1) ナス(13) ニンジン(9) ネバルくん(2) ハクサイ(7) バサグラン(1) パプリカ(3) ピーマン(6) ヒューライム(18) プリグロックス(1) プロボカシ(3) マキシム(2) マグホス(17) モゲトン(1) ゆるっと農業入門(16) ラウンドアップ(1) ラッカセイ(6) ロイヤント乳剤(2) 商品案内(49) 田んぼの作り方(94) 田んぼの雑草(6) 畑の作り方(85) 稲の障害(17) 絹さや(3) 綜合ミネラル宝素(40) 豆知識(93) 豊土サングリーン(1) 農業用語(37) 連作障害対策(2) 野菜の障害(17) 銀河エース(3) 長ネギ(10) Twitter シェア -トピック, 米作りの関連記事 -田んぼの作り方, 稲の障害, 豆知識