コシヒカリの出穂
8月に入り、新潟では次々とコシヒカリの穂が見え始めています。
今年(2021年)は梅雨が短く、日照が多く気温も高めで推移したのが出穂が早まった要因だと思われます。
今見えている穂を作るための肥料が「穂肥」でした。
出てきた穂はすぐに花をつけて受粉をします。
この時点ではモミの中はまだ空っぽです。
これから葉の光合成で作られた栄養がモミに送られて、私達が食べるお米になっていくわけです。
今回は美味しいお米に仕上げるのを助けてくれる「実肥」の目的や、施肥できる条件を説明していきます。
実肥でモミを充実(登熟)させよう

実肥の目的
穂が出ると稲はモミに栄養を送り込むことに全集中します。
吸収した肥料分のほとんどはお米を作るために使われるので、稲自身の体力はどんどん失われていきます。
そこで、「実肥(みごえ/みのりごえ)」の施用をおすすめします。
実肥の効果
- 葉の光合成能力が高まり、多くの栄養を作り出せる
- 肥料分を吸収・消化するための根と葉(特に上位3葉)を最後まで生かしておける
豊富な栄養をモミに送り込めれば、充実した食味の良いお米に仕上がります。
また、しっかりと栄養を作り出すことで「高温障害による乳白米の発生」を防ぐことができます。
実肥の検討条件

長期予報によれば、今年(2021年)も猛暑になりそうです。
高温時にはいつも以上に稲は体力を消耗していきます。
- 上位4葉が生きている
- 病気がない
- 天気が良い
以上のような条件がそろった時には積極的に「実肥」を施してモミの登熟を高めましょう。
※実肥を控えたほうが良い場合
- チッソ過多で葉色が濃く、ビラついている
- 常に日陰になっている場所
- 極端な日照不足の時
以上のような場所では効果が発揮できなかったり逆効果になったりする場合があります。
百津屋おすすめの実肥
セルホス
セルホスに多く含まれるリン酸・苦土の相乗効果によって、チッソの消化能力を高めるとともに、根の活力を引き出します。
1反当り20㎏を施肥してください。
綜合ミネラル宝素
多種のミネラルと60%も含むケイ酸によって稲体が丈夫になり、受光体制の良い立葉型になります。
稲の栄養失調時に発生する「ゴマ葉枯れ病」にも効果を発揮します。
また、収穫後のコメの食味が時間がたっても落ちづらくなります。
1反当り20㎏を施肥してください。
百津屋商店 代表:和田 一男
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![[2021-08-02] (1)](http://momozuya.com/config/wp-content/uploads/2021/08/2021-08-02-1-300x225.jpg)


