「N-P-K」とは
大体の肥料の成分表に書かれている「NPK」という表示。何を表しているのでしょう?
これは肥料の3大成分とよばれている「窒素(N)」「リン酸(P)」「カリウムまたはカリ(K)」のことです。
それぞれ「窒素(Nitrogen)- リン(Phosphorus)- カリウム(Potassium)」を表しています。これらの栄養素は、植物の成長に必要不可欠であり、肥料を選ぶ際の重要な指標になります。
それぞれの主な役割
窒素(Nitrogen)の役割
「窒素(N)」は『葉肥』とも呼ばれ、植物の生育に最も大きく影響する要素です。
- 窒素は植物の葉や茎の成長に不可欠です。
- 光合成を促進し、植物の緑色の葉を形成するために必要なクロロフィルの主要成分です。
- 窒素が不足すると、植物の成長が遅くなり、葉が黄色くなることがあります。
リン(Phosphorus)の役割
「リン酸(P)」は『花肥』と呼ばれ、花や実の着きを促進させ、根の生育にも影響する要素です。
- リンは植物の根の成長、花の開花、種子や果実の成熟に重要です。
- DNAやRNAの構成成分であり、エネルギーの輸送にも関与しています。
- リン不足は、成長の遅れや開花不足を引き起こす可能性があります。
カリウム(Potassium)の役割
「カリウム(K)」は『根肥』と呼ばれ、根や茎を丈夫にし、生長を促進させる要素です。
- カリウムは植物の全体的な健康と耐病性を促進します。
- 水分の調節、養分の輸送、酵素活動に関わります。
- カリウムが不足すると、植物は乾燥や病気に弱くなり、成長が不安定になることがあります。
ちなみに、「カリウム(Potassium)」がPではなく「K」と略されるのは、その元素記号がラテン語の「Kalium」に由来するためだそうです。
N-P-K比率の意味
肥料のパッケージに書かれているN-P-Kの数値は、それぞれの栄養素の比率を示しています。
肥料が主にN-P-K(窒素、リン、カリウム)で判断される理由は、これらが植物の成長にとって最も基本的で必須の栄養素であるからです。
例えば、N-P-Kが10-10-10の肥料は、窒素、リン、カリウムが同じ割合で含まれていることを意味します。この比率は、肥料を選ぶ際の大きな手がかりになります。
上の写真(コーボしき島9号の場合)では
N(窒素)9%-P(リン酸)6%-K(カリウム)6% ということになります。
20㎏入りの肥料ですので計算すると
N(窒素):20×0.09=1.8
となり、チッソは1.8㎏含まれているということになります。
適切なN-P-K比率の選び方
肥料の選択においてN-P-Kの値は植物のニーズに合わせた栄養供給の指針となります。
植物の種類や成長段階によって、必要な栄養素の比率は異なります。
肥料を選ぶ際には、N-P-K比率以外にもいくつかの重要な点を考慮する必要があります。
- 土壌の状態(pH値や既存の栄養素)
- 植物の種類と成長段階
- 肥料のタイプ(粒状、液体、有機肥料など)
- 微量元素の含有(鉄、マグネシウム、亜鉛など)
- 有機質の含有
など。これらの要素を考慮することで、植物のニーズに合った、かつ環境に優しい肥料を選ぶことができます。
「N-P-K」について、ザッとまとめ
「N-P-K」とは、肥料に含まれる窒素、リン、カリウムのことで、これらの栄養素は植物の健康な成長に欠かせないものです。肥料を選ぶ際には、これらの栄養素の比率を考慮して、植物のニーズに合ったものを選びましょう。肥料の選択が、健康な植物の成長に大きく影響します。
非常に簡単な説明になりましたが、こういった意味を理解しながら
作物に合わせた商品を選ぶこともひとつの楽しみにしていけたらと思っています。
百津屋商店 代表:和田 一男
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