HOME > トピック > トピック 米作りの関連記事 【稲作】穂肥の検討 更新日:2024年7月30日 新潟県下越地域ではコシヒカリで1㎜の幼穂が確認できました。(2019-07-09現在)この圃場では肥切れの兆候が出ていたため、幼穂形成が早まったのだと考えられます。現在を出穂25日前だとすれば、8月3日の出穂と予想できます。コシヒカリは耐倒伏性が非常に弱い品種です。加えて今年の長期予報によりますと、「全国的に7~8月にかけて曇りや雨の日が多い」と発表されています。穂肥のタイミングは慎重に検討していきましょう。 穂肥の目的は? 適度な栄養を与えることによって穂の数、籾の数を確保して、ついた籾をしっかりと充実(登熟)させることによって収量と品質の向上を目指すために穂肥を施用します。 穂肥の施用タイミングは? 穂肥の施用を決めるには”幼穂の長さ”を確認するところから始まります。圃場の中の平均的な出来の株から主茎(親茎)を抜き取り、カッターで切り込みを入れて確認 するか 手で葉を剝いて確認します。複数の株で実施することで精度が上がります。(1)(2)上の図を利用していただければおおよそ出穂何日前なのかの判断ができると思います。 次に節間の長さ草丈茎数葉色 などなどを確認しながら穂肥を施用する回数、時期、量を決定していきます。穂肥を2回施用するのが一番多いパターンかと思いますが、理想は稲の状態を見極めながら短い間隔(3~5日)で細かく施用してあげることです。チッソを入れられない状態でも、リン酸やカリ、ケイ酸を施用することで稲体は活力を得られます。 実りの秋に向けて 収量と品質を確保するためには、上位5枚の葉と根を最後まで生かしておかなくてはいけません。止葉 : 穂へのデンプン供給中位葉 : 稈へのデンプン供給下葉 : 根へのデンプン供給根 : 肥料分を止葉に供給というふうにそれぞれが重要な役割を持った分業体制をとっています。それぞれが十分な力を発揮してこそ、粒張りの良い倒伏しない稲体が出来上がるのです。適切な施肥管理と水管理(間断かん水)で実りの秋を迎えましょう! 参考ページ「穂肥(ほごえ・ほひ)」の意味 著者情報 和田 浩一 2005年に入社し、施肥技術指導員、一般毒劇物取扱者の資格を取得。 お客様の田んぼや畑でのお悩みを聞き取り、わかりやすい指導を心がけています。 ホームページにて農家の皆さんのお役に立てる情報記事を発信中。 趣味で事務所に展示しているメダカ・熱帯魚水槽にはお客様から「癒される」とお褒めいただいています。 この記事を見た人がよく見る記事 【稲作】令和6年の稲作を振り返る 【畑作】畑の害虫の防除 【マグホス】 リン酸・苦土で作物を丈夫で美味しく|肥料成分・効果・使い方 【稲作】7月の田んぼの管理について 「フミン酸(ふみんさん)」の意味 「く溶性」の意味 キーワードから記事を探す アークエース(1) アスパラガス(3) アファーム乳剤(1) アルバリン粒剤(1) インゲン(4) ウィードコア粒剤(1) エダマメ(9) オクラ(4) カスタム(4) カソロン(1) カブ(6) カボチャ(5) カルミタス(2) キュウリ(12) グランクロスジャンボ(2) クリアホープ(1) コーボしき島9号(26) ゴーヤ(3) サイトメニュー(3) サツマイモ(3) サトイモ(3) しき島特1号(1) ジャガイモ(19) ショウガ(3) スイカ(4) スラゴ(1) セルホス(18) ダイアジノン(1) ダイコン(15) タキアーゼS(15) タマネギ(19) トドメMF(1) トマト(12) トレボン乳剤(1) ナス(13) ニンジン(9) ネバルくん(2) ハクサイ(7) バサグラン(1) パプリカ(3) ピーマン(6) ヒューライム(18) プリグロックス(1) プロボカシ(3) マキシム(2) マグホス(17) モゲトン(1) ゆるっと農業入門(16) ラウンドアップ(1) ラッカセイ(6) ロイヤント乳剤(2) 商品案内(49) 田んぼの作り方(94) 田んぼの雑草(6) 畑の作り方(85) 稲の障害(17) 絹さや(3) 綜合ミネラル宝素(40) 豆知識(93) 豊土サングリーン(1) 農業用語(37) 連作障害対策(2) 野菜の障害(17) 銀河エース(3) 長ネギ(10) Twitter シェア -トピック, 米作りの関連記事 -田んぼの作り方, 豆知識