コロナウイルス対策による外出自粛が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか?
ゴールデンウィーク中に田植えをされる方が多いですが、いつもなら県内外の家族・親類が集まって大勢でお祭り騒ぎをしていたことと思います。ですが今年は”人が集まることを避けなければいけない”状態でしたので、限られた人数で仕事をしなければならず、1人当たりの負担が多かったのではないでしょうか?しかしながら田植自体は日程を遅らせることなく終了していっているようです。
さて、苗箱から田んぼに生活環境が変わった稲にとっては、人生の第2部の開始となります。そこで遅れを取らないよう、よりよい良い環境にしてあげましょう。
苗の素早い「活着」を目指す
活着とは
田んぼに植えられた苗から”新しい根”が発生して、肥料や水分を十分に吸収できるようになることです。
活着した苗は葉が立ち、色も濃くなってきます。
つまり苗箱時代の根はお役御免となるわけで、一刻も早く新しい根を発生させる必要があるわけです。活着が遅れてしまうと、いつまでたっても植えられた時の姿のままで生育が滞ってしまいます。
稲というのは品種ごとに出穂の時期がほぼ決まっています。もちろん、早く発生した分けつほど大きく充実した穂をつけることができます。
活着が遅れるということは、その分だけ稲の生育日数が削られていくということです。
活着のカギ① 温度
活着のカギの1つとして「温度」があります。地温を高くしてあげることで活着が早まります。
要は根の周りの温度を上げるのですが、天気の良い、地温が上がっている日に土の中に手を入れてみてください。ある程度の深さになると急に冷たくなるはずです。
”深植え”の苗の場合、その冷たい深さに根があることがあります。これではなかなか根が動きづらいですよね。田植え機の設定を盲信せずに一度確認してみることをおススメします。
【ポイント】
基本的には浅水管理で水温を上げるようにします。強風や極端な低温になる日には深水にして保温に努めましょう。
活着のカギ② 酸素
2つ目のカギとなるのは「酸素」です。
”水稲”とはいっても酸素は不可欠です。定期的な水の入れ替えなどによって酸素は供給されるのですが、こと活着において、意外な盲点になっているのが”代かき”です。
代かきのやりすぎによって根の周りが酸欠状態になってしまうことがあります。
(過去記事参照)
もう1つの要因が”ワキ”です。土の中の有機物が分解される途中で発生する”硫化水素”が水を張っているせいで逃げる余地がなく、充満してしまって根を傷めてしまうのです。苗を抜き取ってみて、根が黒く変色していたら”ワキ”が原因の”根腐れ”だと思ってください。
【ポイント】
酸欠対策としては、落水して土を露出してあげて、そのまま2~3日乾かします。
田面を出すことでガス抜きと酸素供給ができます。同時に地温も上げることができるので、田植後にはぜひ実施してほしい方法です。
写真のようにポコポコと”穴”があくと、ガスが抜けた証拠となります。
活着促進 おすすめ肥料
活着を促進してくれる肥料として「マグホス」と「カスタム」をおすすめします。
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「マグホス」は独自製法によって土壌に固定されずに素早く吸収されるリン酸と苦土、その他微量要素の効果によって根の張りを良くして細胞を丈夫にしてくれます。 |
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「カスタム」はマグホスの効果に加え、カリ(K)が入っているので、地力を引き出してさらに生育を促進してくれます。 |
元肥はもちろん側条や追肥として施用してあげることでも、活着を促進してその後の生育も良好にしてくれます。
百津屋商店 代表:和田 一男
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